【Copilot】メジャーアップデートのプレゼン内容2

2024年9月発表のCopilotメジャーアップデートのうちCopilot in Excelについて

2024年9月中旬に行われたCopilotのメジャーアップデート内容のプレゼン内容の解説の第二弾です。前回は1つ目の特徴である「Webと仕事とPagesを統合した新しいUI」について解説しましたが、今回は既存のMicrosoft365アプリとの連携による生産性向上の方向性について解説します。

Microsoft365の既存アプリでのCopilotの活用

引き続き、Jared Spataro氏が2つ目の特徴であるMicrosoft365の既存アプリでCopilotを活用できる新機能について説明しました。これまでユーザーからCopilotによりTeams会議が様変わりしたというフィードバックをうけており、同様のことがExcel、PowerPoint、Outlookでも起こると述べました。

そして、特にExcelはビジネスデータのフロントエンドでCopilot in Excelの一般提供を発表できることを嬉しく思うと述べました。続いてExcelの新機能についてはRobbin Murray氏が説明しました。

Copilot in Excel

Robbin Murray氏はExcelではまず使用しているプラットフォームからデータを集めて一つのExcelブックにまとめることから始めると述べました。そして例としてSalesforce、SAP、Dynamicsの3つのプラットフォームからデータをインポートしたExcelブックを示し、Copilot in Excelで売上分析する様子を見せました。

Copilot in Excelの基本画面

Excelの中の右側にCopilotバーができ、右下のプロンプト入力画面でプロンプトを入力するとバー内に回答が表示されるUIとなっているようです。

Copilotの回答はExcelに最適化されており、最終的な出力内容だけでなくその出力で参照しているセルであったり使用している関数を表示する領域やCopilotの出力をExcelブックに反映させるためのボタンが用意されています。

Copilot in Excelを使った売上分析例

デモでは以下のような構成のワークシートを例として使用していました。

このワークシートから「Pricesという名前の別のワークシートを参照して合計売上高の列を作って」というのがデモで使ったプロンプトでした。価格は別のシートにあってしかも現在のシートの順とは異なり、プロダクトIDと価格の対応表があるので、xlookupという一般には比較的高度と言われている関数を使って価格を引っ張ってきて販売数と掛け合わせて合計売上高にする必要があります。

デモではCopilotは参照するシートと欲しい項目名からxlookupの関数を使って掛け合わせるという方法を提案してきました。

ここからは個人的な感想ですが、Copilotの出力結果はかなり凄いと思いました。XLOOKUP関数を使ってとか指定していませんし、合計売上高が価格と販売数の掛け算とも教えていないので、本当にこの精度で出力してくれるならExcelでの集計が楽になるという話は説得力があると感じました。

Copilot in Excelを使った売上高が低い製品の割り出しと原因分析

続いて、Copilotで各製品の月の売上高が10万ドル以下のものをハイライト表示して欲しいとプロンプトで頼み、ハイライト表示する条件付き書式を提案され適応し、10万ドル以下の商品を可視化するデモがありました。

そして、Reviewsという名前のシートに移動し、顧客の口コミでどのような不満が書かれているかをCopilotで分析し、可視化するデモを見せ、こうした次のビジネス施策を考えるためのデータ分析がCopilotで楽に行えることをアピールしていました。

Copilot in Excel with Python

続いてCopilot in excelでPython in excelを使って大規模データのデータ分析をするデモもしていました。ただ、Python in excelはWindowsのCurrent Channelのユーザーしか使えないため、多くの企業ユーザーの方はまだ使えないと思いますし、詳しい解説は省略されていただきます。

個人的な感想としてはCopilot in Excel with Pythonデモではライブラリとか分析方法を指定しているわけではなく、高度な分析ボタンを押したらCopilot側で勝手にお勧めの分析を選んでグラフを提案してくるタイプのものだったのでなんかイマイチ感がありました。とにかく「PythonをCopilotで簡単に操作できる」っていうマーケティング用のパワーワードを用意した感が否めないと思いました。まぁ販売側からしたらPython使ったことない人に売るのだからそれでいいという考えなのかもしれませんし、実際にそんなもので売れるものなのかもしれないので私の考え方が浅はかなのかもしれませんが。

PowerPoint、Outlookについて

Copilot in Excelの解説していたら予想以上に長くなってしまったのでPowerPointとOutlookは別記事に書きます。

参考資料

Microsoft 365 Copilot Wave2 プレゼンテーション

Microsoftcopilot,Wave2

Posted by Nao