【Copilot】メジャーアップデートのプレゼン内容1

2024年9月中旬から適応されるCopilot Wave2について解説

2024年9月にCopilotのメジャーアップデート(Wave2)に関するマイクロソフトのプレゼンがありましたね。そこでこれに関して解説します。

大まかな流れとしてはCEOサティア・ナデラ氏によるCopilotの概要説明、Jared Spataro氏によるより詳細な説明となっております。

サティア・ナデラ氏のプレゼン内容

サティア・ナデラ氏はCopilotが成し遂げてきた記録的な業績についてまず述べました。具体的にはCopilotを使用する人は3か月で倍増するほどのスピードで増えていること、Copilotは他のMicrosoft365のどのアプリよりも早いスピードで導入されていることをあげました。

次に今後の生成AIの展望として、スケーリング則によるAIモデルはコモディティ化し、生成AIの価値はモデルを自分の持っているデータやワークフローでファインチューニングしたり、人間がうまく生成AIに指示を出すことによって生み出されるとしています。

そして今後の生成AIの展望を踏まえてMicrosoft 365 Copilot Wave2を紹介しました。このWave2は大きく分けると3つ方向性で進化させており、一つ目はWebと仕事とPagesを新しいAIのナレッジワークのために統合することとしました。(ここで登場するPagesとはCopilotを使って同僚たちと一緒に一つのキャンバスに情報をまとめていくキャンバスのような新機能のこと。)

2つ目としてはMicrosoft 365の既存のアプリに対してCopilotが補助して生産性を上げる方向性を示しました。具体的にはCopilot新機能であるPowerPointのNarrative BuilderやPython in Excelを使ったビックデータ解析やOutlookの受信メールの順位付けをあげました。

3つ目としてはCopilotをエージェント化する方向性です。これは各ビジネスアプリケーションとのやりとりがアプリケーションごとに異なるため学習コストがかかっていましたが、今後はそのようなやりとりはエージェント化したCopilotに任せることができるとしました。

※プレゼン内容については当方の独自解釈が含まれております。原文を知りたい方はMicrosoft公式チャネルの動画を参照ください。

Jared Spataro氏のプレゼン内容

Jared Spataro氏はCorporate Vice Presidentというジョブタイトルの方です。

Jared Spataro氏はWave2の3つの大きな変化・方向性について話す前に、Copilotの優位性について語りました。具体的にはCopilotは多くのユーザーのフィードバックを元に150の新機能を出し、GPT-4o (omni) への移行も含めてパフォーマンスが劇的に改善したことを述べました。Copilotのレスポンスは平均で2倍速くなり、レスポンスの満足度は3倍向上したそうです。そして彼らはOpenAI o1を含む新モデルの追加や、新機能に加えて、ユーザーのフィードバック(インプット)によってこれからも絶え間なくCopilotの改善を続けていくと述べました。

BizChat & Copilot Pages

続いてWave2の3つある特徴のうち1つ目の特徴であるBizChat & Copilot Pagesについて説明しました。

BizChatとは今までのCopilotのプロンプト入力画面とそこまで変わらない感じです。上部にソースをWebかWork(SharepointやOneDriveといったオンライン上にある自分がアクセスできる会社のファイルの意味だと思われる)から選べるのと、Copilot の回答をCopilot Pagesにワンクリックで転送してくれるボタンができたのが変わった点のようです。これが一つ目の特徴のひとつである「Webと仕事とPagesを統合した新しいUI」ということだと思います。

ソースセレクター(BizChat)

Pagesに回答内容を転送するボタン(BizChat)

Copilot Pagesに転送するボタンをクリックした後の画面構成

Copilot Pagesに回答内容を転送するボタンをクリックすると左側がBizChat、右側がCopilot Pagesという画面構成になり、BizChatで追加の質問をして回答を得ても同じCopilot Pagesに手軽に内容を追加できる状態になるようです。また、BizChatをしながらPagesの共有設定を変更して同僚や部下と一緒にCopilot Pagesの内容を編集できることが特徴のようです。繰り返しになりますが、このUIが今回のメジャーアップデートの特徴のひとつで、「Webと仕事とPagesを統合した新しいUI」というものだと考えられます。

Copilot Pagesを同僚や部下と共有する

Copilot Pages画面の右上にある共有ボタンから簡単に同僚や部下と共有ができるようです。

タグ付けすることでCopilot Pages上で役割を割り振れる

Teamsのメンションのような機能としてタグ付けができるらしく、これを活用することでCopilot Pages上で同僚や部下に役割を割り振って、効率的に共同作業を行うことができるようです。

Copilot Pagesは2024年10月中旬までにEntra id持っていれば使えるようになるらしい

なお、Copilot Pagesは課金しておらず「Microsoft 365 Copilot」のライセンスを持たない場合でも使用できるようになるとのことです。つまり、Entra idをもっていればWebのみをソースとしたCopilotとCopilot Pagesは使えるようになるということだと思われます。また、時期としては数週間必要と示されたので、10月中旬には使えるようになると予想されます。

第二、第三の特徴については別ページで解説

解説ページを作っていたら、予想以上のボリュームになってしまったので、2個目と3個目の特徴については別記事で紹介することにしました。

参考資料

Microsoft 365 Copilot Wave2 プレゼンテーション

Microsoftcopilot,Wave2

Posted by Nao