Ginkgo Bioworks(ギンコ・バイオワークス)
今回はニューヨーク証券取引所に2021年9月に上場した「Ginkgo Bioworks」について解説します。
合成生物学の分野のトップ企業
合成生物学の分野でアメリカで有名な会社は以下の3社ですが、その中の一つです。 「Ginkgo Bioworks」 は2021年9月の段階では時価総額2兆円を超えており、1番時価総額の大きな会社です。
- amyris
- zymergen
- Ginkgo Bioworks
合成生物学とは?
合成生物学とは最近急速に成長している分野で、植物細胞や細菌の遺伝子を組み換え薬の原料や薬の有効成分を効率的に作るといった応用が進んでいます。
Ginkgo Bioworks はコンピュータプログラミングするような感覚で細胞をプログラミングすることができるプラットフォームを提供する会社です。
例えば、 Ginkgo Bioworks はCronos Group, Inc.のパートナーとなり生物設計・開発用プラットフォームを提供しました。これにより Cronos Group, Inc. は癌や精神分裂病の治療に有効とされているカンナビゲロール酸の効率的な生産が可能になったそうです。
進行中のプロジェクト
2021年上期には11の新たなプロジェクトが立ち上がったそうです。その中で以下で示した4つのパートナーが主なパートナーとして投資家向け資料で紹介されています。医薬品メーカーともパートナーを組んでおり、高い技術力があることを示しています。
ファンドの評価は分かれている
破壊的イノベーションのキャッチフレーズで有名なキャシーウッド氏が率いる「Ark Innovation ETF」が670万株を2021年10月に購入したことが公表されました。 キャシーウッド氏が率いるファンドはGinkgo Bioworksを評価しているようです。他方、空売りに特化した「スコーピオン・キャピタル」は Ginkgo Bioworks の元従業員、幹部、パートナー企業で現在働いている人々への調査インタビューに基づいて空売りを仕掛けているそうです。
日本で購入可能な投資信託ではベイリー・ギフォードが組み入れ
日本で購入可能な投資信託ではベイリー・ギフォードの「ベイリー・ギフォード世界成長企業戦略/SMT.LN外国投資証券ファンド(愛称:クロスオーバー・グロース)」がギンコ・バイオワークスを組み入れています。2021年10月の月報では3.2%のウェイトで「 ギンコ・バイオワークス 」を組み入れています。
基本情報
社名:Ginkgo Bioworks
設立年:2009年
上場市場:NYSE
ティッカーシンボル:DNA