【Teams】タウンホールとライブイベント

2024年8月13日

2024年9月に予定していたTeamsライブイベントの廃止を撤回したとマイクロソフトが発表しましたね。そこでTeamsライブイベントとタウンホールについて解説します。

2023年10月から使えるようになったタウンホール

タウンホールは大人数が集まるオンラインイベント用のミーティング機能です。それまで使われていた「Teamsライブイベント」では普段使うTeams会議と全く異なるユーザーインターフェースで構成されているため、ちょっと慣れるのに時間がかかるといった点がデメリットとしてありました。そこで普段使うTeams会議に近いユーザーインターフェースで使えるタウンホールが導入されました。

なぜTeamsライブイベントの廃止は中止となったのか

タウンホールの発表が2023年9月にされたのですが、「その1年後の2024年9月末にはTeamsライブイベントは廃止するからタウンホールに移行してね」というのが当初のマイクロソフトのメッセージでした。しかし、それは中止となり、2024年9月以降もTeamsライブイベントは使えることとなりました。これに関しては分かりやすく理由を述べているサイトが少ないですが、簡単に言うと「タウンホールは実はTeamsライブイベントを完全に互換できるものにまだなっていないため、一部の顧客から不満が出たためライブイベントの廃止は中止になった。」ということでしょう。

なお、ライブイベント機能が2024年10月から非推奨になるということをアナウンスしている日本のテナント管理者もいます。テナントの管理者には従った方がいいと思いますので、自分の所属しているテナントについてライブイベント使っていいテナントなのかどうかは把握しておいたほうがいいでしょう。

完全に互換できないというとタウンホールが不完全なシステムに思われるかもしれませんが、多くの方にとってはタウンホールでそこまで困る場面は多くはないかなと思います。ただライブイベントで使っていた特定の機能が実はタウンホールだとないとか、同じような使い方はできないとかそういったことはあり得ますので、現在ライブイベントの方を使っている方はタウンホールへの移行は慎重に判断した方がいいかもしれません。

互換できない使い方の例

互換できない使い方の例としては今まで発表者がWebアプリを利用してライブイベントで発表していた場合です。会議室で発表するためネイティブアプリが入っていないPCを使わざるを得ず、Webアプリを利用して発表していたというケースはあり得るシナリオですが、タウンホールではそれはできないので、ネイティブアプリをインストールしてPCを用意する必要があります。

もう一つの互換できない使い方の例としては追いかけ再生機能がないことです。実は私はライブイベントに参加者として参加した時は代替遅れて参加するので、この追いかけ再生機能で2倍速にして追いつくということをよくやっています。ですので、タウンホールになると結構困ります。

色々書きましたが、何よりユーザーの不信感を高めているのは結局のところタウンホールで自分が使っていたライブイベントの機能はないのか、それともその機能をタウンホールでも使えるけど使い方を知らないだけなのかが簡単にわかる方法がないことではないかと個人的には思います。なんかマイクロソフトの公式サイトの大まかな比較表だとタウンホールとライブイベントはほぼ同等の機能に見えちゃうので細かい機能だとしても実はないことがわかると余計にがっかりしますよね。

タウンホールでライブイベントと同じ機能を実装する努力は続けている

2024年5月時点の発表では「今後1年間はタウンホールでライブイベントと同等の体験をできるような機能の実装に注力する」とマイクロソフトのDrew Blundell氏は述べています。ライブイベントと同等の体験ができるように2025年までにタウンホールに実装予定の機能としては以下の機能があるそうです。

  • エンゲージメント機能
    (特定のQ&A機能:投票、フィルター、並べ替え、質問のアーカイブ、質問のCSVファイルへのエクスポート、Q&Aレポートのダウンロード)
  • デバイス機能
    (プレゼンターと出席者向けのMTR-Wサポート、CVIおよびVDIサポート)
  • プロデューサーの役割、共有コンテンツのキューイング、プレビューシーンなどの高度な制作エクスペリエンス

参考資料

2023年9月発表マイクロソフトブログ記事

2024年5月発表マイクロソフトブログ記事

MicrosoftTeams

Posted by Nao