顔料メーカーのHeubach Gmbhが破産申請

2024年4月29日

世界の有機顔料メーカーのトップ5に入ると言われているHeubach(ホイバッハ)グループのドイツ子会社であるHeubach Gmbh(正式名称:Heubach Colorants Germany GmbH)が2024年4月22日(月)にドイツの裁判所に破産手続きの開始を申請したそうです。そこでホイバッハグループについて解説します。

世界に19の拠点

世界のトップ5に入るだけあって、拠点も多く持っており、世界に19個も拠点を保有しています。実は日本にも工場があり、静岡県の掛川市に工場を保有しています。日本にある子会社名はホイバッハカラージャパン株式会社で2022年9月まではクラリアントケミカルズ株式会社という名称でした。

破産の原因は?

詳細な原因は報じられていませんが、「債務が多かったため整理していたそうですが追加の出資を引き出せずに破産を申請することになった」と報じられています。2023年にはフランクフルトの工場で25%の人員を削減といったコスト削減策により約30億円規模のコスト削減を目指していると報じられていました。

なお、ホイバッハグループの他のドイツ子会社も破産申請する可能性があると報じられています。

日本の子会社の財務状況は?

日本の子会社であるホイバッハカラージャパン株式会社の決算公告はPRTIMESに公開されています。それによりますと2017年以来毎年、純利益がプラスとなっており決算公告からすると問題ないように見えます。

インドの顔料メーカーの株価が10%以上上昇

ホイバッハグループのドイツ子会社の破産申請をうけ、インドの顔料メーカーである「Sudarshan Chemical」の株価が10%以上上昇しました。今後、破産申請の混乱をうけてインドの顔料メーカーの売上が伸びると投資家は考えているのかもしれません。

動画の配信者と当サイトは一切関係ありません。

参考資料

Bloomberg

WirtschaftsWoche

Kunststoff

クラリアントケミカルズ株式会社の社名変更の案内文

Kunststoff 2023年3月の記事

EU破産,顔料メーカー

Posted by Nao